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Amazon Pay認定パートナー「Agency Partner」として、Amazon Pay導入の論点の解説
フラッグシップ合同会社(東京都目黒区、代表社員 神馬光滋)は、ID決済サービス「Amazon Pay」における認定パートナーである「Agency Partner」に認定されました。
フラッグシップ合同会社では、引き続きEC事業者様に向けたAmazon Pay導入のサポートを行っていきます。
この記事では、Amazon Payを数々の自社ドメインECサイトに導入している経験から、そのメリットや論点について解説いたします。
Amazon Payのユーザーへのメリット
Amazon Payの認知度は非常に高く、そのメリットはもはや説明不要ではありますが、やはり買い物をする色々なECサイトにおいて、都度住所やカード情報を入力する手間を省けることが最大のメリットです。
「少し管理体制が不安なサイトで、クレジットカードを入力したくないけど、Amazon Payならサイト自体にはカード情報は保存されないから安心」と考える人も一定数いるので、そういう人でも買う意思決定をできるのもメリットですね。
EC事業者が期待できる効果
EC事業者にとっても、様々な効果が期待できます。
① コンバージョン率の向上
Amazon Payは、これまで入力の手間が煩雑で購入を諦めてしまっていたお客様への解決策になり得ます。Amazon Payにより購入手続きを簡略化することにより、導入企業のコンバージョンレート率の向上が具体的なデータとして見られます。「購入者向けAmazonマーケットプレイス保証」があることも、お客様が安心してコンバージョンする理由の一つでもあります(これについては認知度が著しく高いわけではありませんが)。
② 新規顧客の獲得
Amazon Payを利用されたお客様に対しても、フロー全てをAmazonに委ねるわけではなく、会員登録やメルマガ購読を促すチェックボックスなどのUI要素を設けることができます。お客様に長い会員登録フォームやわざわざメールを入力する必要のあるメルマガ登録フォームを入力いただくことなく、新規顧客層をグロースしていけます。
③ 最高水準のセキュリティと、不正検知
Amazonでは、世界水準のセキュリティを提供します。Amazon Payご利用時、顧客のクレジットカード情報はAmazonでの管理になるため、導入企業でのカード情報の非保持化を実現でき、Amazonの不正検知・防止技術も裏で動いているため、不正取引に対してのアラートも自動で出ます。
Amazon Pay導入にあたっての論点
導入にあたっての論点としては、下記が考えられます。
① 導入コスト
決済プロバイダーの導入にかかるコストは気になるところでしょう。ShopifyやShopify Plusであれば、Amazon Pay側の審査が完了すれば、あとは認証情報をShopifyの管理画面に埋めていくだけでAmazon Payの設定が完了します。つまり、開発は伴わないのです。
他のECプラットフォームでは、カスタマイズをしているとバージョンアップができず、古いバージョンにAmazon Payを追加するには数百万のコストもざらにありますので、バージョンアップできない/システムが老朽化するということのないShopifyのよさも改めて実感です。
② 決済手数料
決済手数料は、物理的な商品で4%と、通常のクレジットカード決済手数料よりは料率が高いです。したがって、Amazon Payがなければクレジットカードで買われるから、入れるだけ損という論点も考えられなくはないです。
もちろん各サイトのユーザーの属性にもよりますが、Amazon Pay導入によるカゴ落ち可能性の低下(=コンバージョン率増加)を考えて、導入することの方がメリットが大きいという判断をされている事業者が多いのは、各社のECで買い物をしていると自然と分かる状況でもあります。
また、決済手数料の中に、不正検知機能や、Amazonマーケットプレイス保証も入っているということを考えると、それだけで納得できる側面もあります。
③ 名前の欠損問題
一個運用上の課題として、Amazon.co.jp側の会員データの持ち方として、姓名欄が分かれていないということが挙げられます。従って、Shopify上でのAmazon Pay利用時も、Amazon.co.jp側での姓名の間にスペースが入っていない場合、どこまでが姓などの判定はできないため、Shopify側が持つデータとしては姓名の名が欠損したデータとなります。これは多くの場合問題とはなりませんが、連携先のERPや物流システム側がエラーを起こすことが考えられなくもないので、事前に確認をすると良いでしょう。
なおこの仕様はAmazon.co.jp側のデータの持ち方に依るものであるため、Shopifyだろうが、他のECプラットフォームであろうが、同じです。
④ Amazon.co.jpと海外のAmazonは異なることの認識
Amazon.co.jp(日本版)と海外版(US版、EU版など)では、アカウント情報は共有されません。従って、国内のみならず海外にも同じShopifysストアで販売している場合、海外のAmazonアカウントをお持ちの方がAmazon Payボタンを押しても、認証ができず、混乱することが考えられます。
国内・海外で専用の制御もできますが、国内・海外共に展開しているサイトは、上記のUX課題を考慮する必要があります。
以上、細かいところまで踏み込んだAmazon Payの解説でしたが、総合的にはAmazon Payは導入しないよりすることで売上が上がる手段と考えています。
導入してから運用トラブルで焦らないよう、事前に考慮すべき論点はチェックしておくようにしましょう。
Flagship LLC
--下記は不要?
Amazon Payの簡易な導入手順
導入企業の登録手順
登録手順は以下の3ステップです。
- ビジネスアカウントの登録:こちらは5分程度で完了致します。
- 審査:約1週間程お時間をいただきます。
- 実装作業等:こちらの所要時間などの詳細は企業によって異なります。
Amazon会員の支払い手順
- ”Amazon Payで支払い”を選択いただきます。
- Amazonにログインいたします。
- Amazonに登録されている配送先や支払い方法を選択すると支払いが完了します。
これからもAgency PartnerとしてAmazon Payの導入を推進していきますので、引き続きよろしくお願いします。