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Shopifyパートナーイベントレポート:トップパートナーで語り合う、今夜だけの特別な話

Shopifyパートナーイベントレポート:トップパートナーで語り合う、今夜だけの特別な話 Flagship

こんにちは!フラッグシップ株式会社 バックエンド・エンジニアのKeitaです。先日開催された「Shopifyパートナーイベント」では、業界をリードする企業が一堂に会し、ECの未来について活発な議論が交わされました。本レポートでは、イベントの内容を振り返りながら、エンジニア視点の考察をお届けします。

イベント内容サマリー

Shopifyパートナーイベントレポート:トップパートナーで語り合う、今夜だけの特別な話 Flagship

パート1: UGCとAIが変えるこれからのECの姿

冒頭のセッションでは、ヤプリ社とウェブライフ社によるトークが行われ、ECにおけるユーザー生成コンテンツ(UGC)とAIの重要性について議論されました。

ヤプリの金子氏は、アプリが単なる機能的ツールから、コンテンツを届ける媒体へと進化している点を指摘。スタッフが書いたコラムが繰り返し閲覧され、ファン育成につながる事例が紹介されました。

ウェブライフの山岡氏からは、バスケットボール試合でのリアルタイム購入体験や、ChatGPTから提案された「循環型ユニファイドコマース」の概念が紹介され、AIがこれらの変化に自然に組み込まれていくという展望が共有されました。

パート2: Shopifyパートナートーク

Shopifyパートナーイベントレポート:トップパートナーで語り合う、今夜だけの特別な話 Flagship

パネルディスカッションでは、各社のShopify関連事業の成り立ちと成長の裏側が語られました。

  • ウェブライフ(山岡氏): 創業20年で3年前に3社が合併した同社は、水原希子さんのショップ制作をきっかけにShopifyの可能性を認識。これまでに約370のサイト構築と30のアプリ開発を手がけており、ニーズに応じて適切なアプリを選定・活用することで、変化の早いEC業界にも柔軟に拡張しやすい方針を採っています。
  • これから(川村氏): これから(川村氏): 3,600サイト以上のECサイト構築実績(※1)のある同社は、当初Shopifyへの取り組みには慎重だったものの、2020年頃から積極的に提案するようになり、1年で納品数100件以上を記録(※2)。現在はShopifyを選定するケースが最も多くなっているとのことです。
  • コマースメディア(井澤氏):日本で3番目のShopifyパートナーとして2016年から事業を展開。多岐にわたるEC構築・運営の実績を持ち、カスタマーサポートから物流まで一貫したサポートを提供している点が紹介されました。
  • ハックルベリー(安藤氏): 約15年のEC業界経験を持つ安藤氏は、日本の商習慣に合わせたShopifyアプリを開発。コロナ禍で事業が大きく成長し、最近では年商数十億から100億規模の企業からの需要も高まっていると説明されました。
  • フラッグシップ(神馬): 2012年に大学卒業と同時に創業し、越境ECサイト構築のために当時はまだ、日本ではほとんど知られていなかったShopifyを使用。2013年にエキスパート資格を取得し、2017年のShopifyの日本進出をサポートしました。常に最先端にあろうと難しい案件に挑戦してきた一方で、「イノベーションのジレンマ」に陥った経験も率直に語られました。

    ※1: 2025年3月現在 ※2: 2023年1月〜2023年12月同社実績

各社の2025年に向けた展望

各社とも、独自の視点からShopifyの可能性を追求し、今後の展開について語られました。テクノロジーの活用と人間らしさを感じる体験の創出、その両立がキーワードになると感じました。

テクノロジーの視点から見るShopifyの未来

イベントを通じて感じたのは、Shopifyが「ECプラットフォーム」から「価値のプラットフォーム」へと進化している点です。私自身、バックエンドエンジニアであり、AI Committeeに所属する立場から見ると、今後AIが事業の重要なエンジンとなる場合に、Shopifyが持つ強みは以下の3点に集約されると考えます:

  1. 構造化されたカタログデータとAIの親和性
  2. リアルタイム性とコンテキスト理解の技術基盤
  3. 多様な顧客体験を実現する拡張性

特に印象的だったのは、AIによって人がよりクリエイティブで購買体験をワクワクさせられるような事に注力できるようになるという可能性です。テクノロジーが単調な作業を効率化することで、私たち開発者も含め、より価値創造に集中できるという点に大きな魅力を感じました。

会場での交流から見えたもの

イベント後の交流会では、多くのEC事業者や開発者、決済をはじめShopifyエコシステムを支える様々なパートナー企業の方々と意見交換する貴重な機会がありました。特に印象に残ったのは、ハックルベリー社の安藤代表との会話です。同社のアプリについて以前検討した経験を伝えたところ、率直なフィードバックをいただき、実際に開発している方の生の意見を聞けたことが非常に貴重な体験でした。また、自分の担当する案件でお世話になった企業の方とも初めて直接会えて嬉しかったです。

こうした交流を通じて感じたのは、先進技術への関心が高まる一方で、ECも人と人との関係性によって支えられているということです。そして、インターネット上であってもお店から感じられる温かみが顧客体験において重要だと実感しました。

まとめ:先進性とBack to Basicの両立

今回のイベントで明らかになったのは、ECの未来は「先進技術の活用」と「人間らしさの追求」という一見相反する要素の調和にあるということです。AIやUGCといった最新技術は、効率化やパーソナライゼーションを実現する強力なツールですが、それらを活用する目的は常に「より人間的な体験」の創出にあるべきでしょう。

特に心に残ったのは、「カタログ的なサイトからの労働的な購買がなくなり、テンションが上がる売り場が台頭しうる」という言葉です。今のECサイトがカタログ的であるという指摘に深く納得し、ライブコマースなど購入体験自体を楽しめる方向への変化に大きな可能性を感じました。

Shopifyというプラットフォームが進化を続ける中で、私たち技術者に求められるのは、単にテクノロジーを実装するだけでなく、それがどのように人々の体験を豊かにするかを考え抜くことです。最先端のAI技術と「人の温かみ」を融合させた新しいEC体験の創造—これこそが、私たちが目指すべき方向性ではないでしょうか。

当社もこれからもShopify開発の最前線に立ち、テクノロジーの可能性を追求しながらも、ECの本質である「人と人とのつながり」を大切にした開発に取り組んでまいります。

イベントに参加された皆様、そして本レポートを読んでくださった皆様、ありがとうございました!また次のECイベントでお会いしましょう!

 

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