Shopifyで「分割払い」を実現するには?国内決済プロバイダーの限界と最適解
Shopifyで高額商品を販売する際、避けて通れないのが「支払い方法」の検討です。特に高単価な商材では、購入のハードルを下げるために分割払い(Installments)のニーズが高まります。
しかし、Shopify標準の決済手段である「Shopify Payments」には、日本国内特有の制約が存在します。今回は、主要な決済代行会社への直接ヒアリング結果を含めた、2026年現在のリアルな分割払い事情を解説します。
1. Shopify Payments(日本)は分割払いに対応していない
まず結論からお伝えすると、日本国内のShopify Paymentsは「一括払い」のみの対応です。
米国など一部の地域では「Shop Pay Installments」という分割機能が提供されていますが、残念ながら現時点で日本国内のマーチャント(販売者)はこの機能を利用できません。Shopify Paymentsをメインで利用しているストアが分割払いを提供したい場合、必ず外部の決済プロバイダーを併用または導入する必要があります。
2. 主要決済プロバイダーの分割対応状況
国内の主要な決済代行会社(SB ペイメントサービス、KOMOJU、GMOイプシロンなど)を導入することで、クレジットカード経由の分割払いが可能になります。ここで重要になるのが、各社の「回数の上限」です。
直接の問い合わせおよび調査結果をまとめた比較表がこちらです。
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決済プロバイダー |
分割回数(最大) |
備考 |
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SBペイメントサービス (SBPS) |
24回 |
システム仕様上の上限。リボ払いも可。 |
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KOMOJU |
24回 |
現状の提供可能回数は最大24回。 |
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GMOイプシロン |
24回 |
3, 5, 6, 10, 12, 15, 18, 20, 24回に対応。 |
「24回の壁」という現実
高額商品を取り扱うマーチャントの中には、顧客の購入ハードルを下げるために60回払いや120回払いといった超長期の分割払いを希望されるケースも少なくありません。しかし、現在のShopifyと国内決済代行会社のシステム連携において、クレジットカード決済という枠組みでは「24回」が実質的な限界値となっています。
これは各代行会社のシステム仕様に起因するものであり、Shopifyの標準的なチェックアウトフローを利用する限り、これ以上の回数を提示することは極めて困難です。
3. クレジットカード以外の選択肢:BNPL(あと払い)の活用
「クレジットカードの枠を使いたくない」「もっと手軽に分割したい」というニーズに対しては、近年 BNPL(Buy Now Pay Later)サービスが非常に有効な選択肢となっています。
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Paidy (ペイディ): 3回・6回・12回あと払いに対応。銀行振込・口座振替なら分割手数料が無料になるため、ユーザーのコンバージョン率(CVR)向上に直結します。
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Smartpay: 利息・手数料ゼロで3回分割が可能。
これらはShopifyとネイティブに連携しているため、外部サイトへのリダイレクトが少なく、カゴ落ちのリスクを抑えられるメリットがあります。
4. マーチャントが取るべき最適解
もしあなたがShopifyで分割払いを検討しているなら、以下の構成を組むのが2026年現在のベストプラクティスです。
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クレジットカード決済: 利便性の高い Shopify Payments を維持。
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分割の補完: SBペイメントサービス や KOMOJU、GMOイプシロン を導入し、クレジットカードでの分割(最大24回)をカバー。
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若年層・ライト層向け: Paidy や Smartpay を導入し、手数料無料の分割体験を提供。
💡 Tips: 24回を超える支払いを求められたら? 100万円を超えるような超高額商品で36回以上の分割が必要な場合は、Shopifyの決済画面外で個別に「ショッピングローン(ジャックス、オリコ等)」を案内する運用が現実的です。
まとめ
Shopify Paymentsが日本で分割払いに対応していない以上、外部プロバイダーの選定は必須です。しかし、「最大24回」というシステム上の制約があることを前提にサイト設計を行う必要があります。
自社の商材単価とターゲット顧客の支払い能力を照らし合わせ、最適な「支払い体験」を構築しましょう。